【新選組の給料を解明】命がけの仕事をした幕末のエリート集団:その年収はいかほどだったのか?



新選組は日本の幕末において、京都で治安維持に努めた特別な部隊であり、多くの映画やアニメでその活躍が描かれています。

特に局長の近藤勇、副長の土方歳三、天才剣士の沖田総司など、個々の隊士も非常に有名です。

しかし、一般的にはあまり知られていないのが彼らの給料です。京都の町を守るために命がけの仕事をしていた彼らはどれだけの「収入を得ていたのか?」

この記事では新選組の隊士達がどれだけ稼いでいたのか、その詳細について探っていきます。

幕末の貨幣価値を現在の価値に換算

まず、新選組の収入を理解するためには、当時の貨幣価値について知る必要があります。

貨幣博物館によると、

  • 江戸時代の1両は現在の約6万7170円に相当します。

この計算は、2023年の「小売物価統計調査(動向編)」に基づいて米5キログラム当たりの価格を約2239円とし、それを基に1両を換算しています。

新選組隊士の月給と年収

月給

新選組の永倉新八が記した「新撰組顛末記」によれば、

  • 局長は50両
  • 副長は40両
  • 組長は30両
  • 平隊士は10両

と記されています。

これを現在の月給に換算すると、

  • 局長は約335万8500円
  • 副長は約268万6800円
  • 組長は約201万5100円
  • 平隊士は約67万1700円

となります。このように命がけの仕事であったからこそ、かなりの高給取りであることがわかります。

年収

  • 局長は600両:約4030万2000円
  • 副長は480両:約3224万1600円
  • 組長は360両:約2418万1200円
  • 平隊士は120両:約806万400円

月給を年収にすると上記の金額となります。

局長の近藤勇の年収は4000万円超え、平隊士でも800万円超えでした。

三井家の記録から見る新選組の収入

しかし、京都の両替屋・三井家が残した文献「新選組金談一件」によれば、1866年頃には組長以上の者は月給10両、その他の平隊士は2両だったとされています。

この場合、平隊士の月給は約13万4340円(年収約161万2080円)ほどであり、命を掛けるにはいささか寂しい金額となってしまっています。

給与以外の収入源

ですが、新選組には給与以外にも大きな臨時収入が入ることもありました。

特に有名なのが池田屋事件です。池田屋事件で大手柄をあげた新選組は、

  • 幹部に300両:約2015万1000円
  • 平隊士に200両:約1343万4000円

という莫大な報奨金が支給されています。

総括:新選組の財政状況

新選組の隊士は、特に幹部が非常に高収入であったことが明らかになりました。平隊士でも、報奨金を含めれば年収1000万円以上を得ていた可能性があったわけです。

しかし、京都の両替屋・三井家の記録などから見ると、新選組の収入は時期によっては減少していた可能性も考えられます。

どちらにせよ新選組はただの武士ではなく、当時としてはかなりの高収入を得ていたエリート集団であったと言えるでしょう。

それだけに、高い給料を貰っていた彼らがどのような京生活を送っていたのか、さらに詳しく知りたいところですね。

たびノート📔~幕末~

柴隊士
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