【新選組のイメージ】テロリスト?ラストサムライ?それとも近代的な軍隊?



新選組のイメージ変革:専門家による新たな視点

新選組についての認識は、時代や文化によって大きく変わっています。

かつてはテロリストや剣術集団といったイメージが一般的でしたが、専門家たちの研究によってその評価は大きく変わりつつあります。

最近、京都府庁旧本館で開催された座談会では新選組結成160年を記念して、その多面的な側面が議論されました。

剣術集団のイメージは誤解?

新選組の初代局長、近藤勇は1863年に京都に上洛し、浪士組(新選組の前身)を結成しました。その後、壬生を拠点として活動を始めました。

多くの小説や映画では新選組は剣術に特化した集団として描かれています。しかし、大石学・東京学芸大名誉教授はこのイメージを明確に否定しています。

新選組:近代的な軍隊の先駆者

大石教授によれば、新選組は「テロリストでもラストサムライでもない。」とのこと。特に、副長の土方歳三の洋装姿の写真が示すように、新選組は近代的な軍隊として評価されるべきだと言います。

この点については壬生寺の松浦俊昭貫主も同意しており、壬生寺に保存されている文書を紹介しています。

壬生寺の文書が明かす新選組の実態

この文書は1866年に壬生寺で行われた砲術調練について、朝廷に対して改善を求める内容が記されています。その調練は非常に激しく、爆音で寺の建物が損傷するほどでした。

松浦貫主は、「境内は火事で焼けてお堂を再建中。調練中は参拝者が寺に入れず、浄財も乏しくなっただろう」と指摘しています。

展示会での新発見:山岡鉄舟と近藤勇

この座談会は壬生寺で開催された「山岡鉄舟と近藤勇」展の一部として行われました。

この展示会では、新選組と関連の深い幕末の人物、山岡鉄舟が富山県の寺院に納めたとされる近藤勇の甲冑(かっちゅう)が展示されています。

結論:新選組はテロリスト?ラストサムライ?

新選組に対する一般的なイメージは、専門家たちの研究によって大きく変わりつつあります。

テロリストや剣術集団といった従来のラベルを超え、新選組は近代的な軍隊としての側面も持っていたことが明らかになっています。

このような多面的な評価が、今後の新選組研究においても重要となるでしょう。

たびノート📔~幕末~

柴隊士
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