近藤勇が着用した甲冑が発見された
2022年4月15日に新選組の局長・近藤勇が着用したとされる『甲冑』が見つかった事が発表されました。
その幻とも言える甲冑は、富山県高岡市にあるお寺『國泰寺』で発見されたそうです。
甲冑が発見されたのは2020年秋で、富山県射水市新湊博物館の松山充宏・主査学芸員(日本中世史)が展覧会準備のために、1944年に作成された國泰寺の宝物台帳を調査していたところ、
「新選組隊長近藤勇ノ著セシモノニテ鉄舟居士寄進ノモノ一具」
との記述を発見したそうです。
その後、専門家による鑑定結果では「室町から江戸時代」にかけて作られたものと判明。
これによって、台帳記載の通り、近藤勇が着用した甲冑であると判断されたようです。
幕臣・山岡鉄舟が寄進
さらに、宝物台帳には1986年に新選組の結成にも深く関わった「幕臣・山岡鉄舟(1836~88)」が寄進したと明記されています。
近藤勇が着けたとされる兜(かぶと)は、非常に重厚な作りになっています。
頭部は鉄製で出来ており、実際に被ってみると”非常に重い”との事です。
紺色の糸で結ばれた鎧には、黒色の漆が塗られており、背中の部分には旗を立てる『旗通し』が付いています。
今回発見された甲冑は、約150年が経過しているとは思えないほど、非常に綺麗な状態を保っているとの事です。
所有者である國泰寺の話では、
近藤勇自身が、鎧を着けたがらなかったそうで。生涯に一度しか着けなかったということを聞いていると、おっしゃっていた。そういうことであれば、ますます珍しい貴重な資料ということが言えるのではないか。
と語っています。
しかし、近藤勇の直系子孫は既に途絶えている事から、DNA鑑定が出来ないため”科学的な裏付け”はありません。