長谷川家住宅で「長谷川軍記日記」が一般初公開!
京都市南区にある長谷川家住宅(長谷川 歴史・文化・交流の家)で、ある貴重な「日記」が公開されています。
2017年に新選組の新史料として発見されたもので、当時の新選組の「動向」や農民の暮らしなどが記載されている日記です。
この日記を書いたのは京都市南区(幕末当時は東九条村)の豪農「長谷川軍記」。
実に30年にわたり書き続けたものです。
今回が初の一般公開となり、公開期間は2018年9月1日~12月2日までとなっています。
展覧会のテーマは「幕末・維新 洛南農村の暮し-長谷川軍記日記より-」。
内容の一部を抜粋したパネルの展示もされています。
長谷川軍記とは?
長谷川軍記は農民ではありましたが、日記には侍姿で公家屋敷に出勤したと記載があり、一時公家の家来を務めていたようです。
また、公家と決裂して免職されたことなどが記されており、当時の農民と公家の関係性も知ることができます。
日記は長谷川軍記が当主となった1845年から、亡くなるまでの1871年までに書かれたもので、その量は計27冊にも及びます。
冊子のサイズは「縦12センチ・横34センチ」で、1年ごとに記入されています。
誕生日を赤飯で祝ったことや、四条橋東詰の北座や南座に芝居見物に行ったこと、村で悪病よけの踊りが流行したことなども記載されています。
当時の洛南の農村の様子や、長谷川軍記の人柄も分かる貴重な史料となっています。
新選組に関する記述
元治元年(1864年)に起きた禁門の変(蛤御門の変)での日記には、東九条村に下宿した新選組と会津藩が長州藩を撃退した際のことも書かれており、2017年に新たな史料として注目されました。
また、長州を撃退した際の会津藩の軍勢行列図や、下宿の謝礼として会津藩が送った花鳥図も展示されます。
講演会が開催
展示を監修した伊東宗裕先生と、農業自営の田中和久先生による講演会も開催さえれます。
聴講料は無料ですが、入館料が必要になります。
■日時:いずれも14時からの開催になります
- 09月09日(日):東九条村と軍記日記(伊東宗裕先生)
- 10月14日(日):軍記さんの日常と生活(伊東宗裕先生)
- 10月20日(土):洛南の農業・農村と暮らし(田中和久先生)
- 11月11日(日):蛤御門の変と東九条村(伊東宗裕先生)
長谷川家住宅
■歴史・文化・交流の家
- 住所:〒601-8024 京都市南区東九条東札の辻町5番地
- 開館:土・日・祝日のみ(※金祝は休館)
- 時間:10時~16時
- 料金:大人800円/高校生500円/小中学生無料
- 電話:075-606-1956